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コラム:民泊で売上が一番高いエリアは北海道○○町! 売上の全国ランキングを発表<全国編>

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2020年の東京オリンピックに向け、いよいよ訪日観光客の誘致にも熱が入ってきました。

東京オリンピックの開催が決定し、日本政府は2020年の訪日観光客数の目標を2000万人としていましたが、2017年にはそれを上回る2869万人が日本に訪れました。

一方、民泊業界では、2018年6月15日に住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行されるなど、増加する観光客の受け入れ体制の整備も行われてきました。

本記事では、民泊を行うにあたり、誰もが一番気になるであろう、売上の全国ランキングを発表します。

 

売上が高いということは需給のバランスが崩れている

まずは、民泊物件の売上が高いという状況について整理してみます。

売上が高いエリアということは、下の図のように、観光客(需要)の数に対して、それを受け入れる宿泊施設(供給)が足りていないエリアということになります。

まずは、民泊の売上にも多大な影響を与えるであろう、都道府県別の訪日観光客数を見てみましょう。一体、どのエリアに多く観光客が来ているのでしょうか。

 

訪日観光客は都心部に固まっている。

 

円グラフをみると、空港や路線などのアクセスが集中する都心部に訪日観光客数が多いという結果になりました。

様々な要素はありますが、国際線の離発着が成田国際空港や関西国際空港に固まっていることが大きな要因でしょう。

また、マスターカードが発表した「急成長渡航先ランキング2009〜2016」によると、

大阪が世界1位、東京が世界6位と、観光客数の伸び率は世界的に見てもトップクラスであることがわかります。

 

民泊で売上が高いのは北海道、沖縄、長野

続いては、お待ちかねの民泊物件の売上ランキングを紹介します。

表示の都合上、上位5位までの市町村と平均の月間売上を紹介します。

 

都道府県 市町村 月間平均売上
1位
北海道
倶知安町
¥590,073
2位 長野 白馬村 ¥526,916
3位 北海道 御代田町 ¥508,985
4位 北海道 留寿都村 ¥493,232
5位 静岡 下田市 ¥492,156
注1) 2017年の1月〜6月に、民泊サイト最大手のAirbnbに掲載されていた物件の中で、レビュー数が1つ以上ある43,832件を対象としています。
注2) 同市町村内にある物件数が10件未満のエリアは除外しています。

また、以下の円グラフは、ランキング上位50位以内に含まれる都道府県別の割合です。

 

日本の南端の沖縄県、中心の長野県、北端の北海道がベスト3という、非常に興味深い結果が出ました。訪日観光客で賑わう東京都や大阪府といった都市部での売上が高いというわけではなさそうです。

要因については、次回以降、しっかり考察していきたいと思いますが、一番大きい要因としては、民泊やホテル・旅館といった宿泊施設が都市部に偏っているためかと思われます。

以下のグラフは、都道府県別の民泊物件割合ですが、都市部がほとんどあることがわかります。

 

※引用元:民泊biz

 

民泊の5大エリアは、北海道、北関東、南関東、関西、九州・沖縄

先ほど紹介した高収益な市町村をマッピングしてみました。

 

 

ざっくりと、北海道、関東、関西、九州・沖縄という4つのエリアに高収益な市町村が固まっていることがわかります。一方で、東北、中国、四国、東海などエリアは売上が低いようです。

関東エリアは上の図だとごちゃごちゃしてわかりづらいので、狭域で見てみましょう。

 

 

ご覧の通り、東京から軽井沢を通って、湯沢町・白馬・飛騨高山に分散する北関東エリアと、

三浦半島を通って南は下田、北は富士山までつながる南関東エリアに大別できました。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

民泊で売上が高いエリアは、訪日観光客数が多いエリアとはほとんど相関しないということがお分かり頂けたかと思います。

なぜかというと、観光客が多い(需要が高い)エリアであっても、それを上回る宿泊施設(供給)があれば、売上が高くなりづらいためです。

次回以降は、エリア毎に絞って、考察を行っていきたいと思います。

■執筆者紹介
 
留田 紫雲 (とめだ しゅん)
民泊総合研究所 シニアフェロー
不動産ディベロッパーにて、外国人賃貸集客事業の責任者を経て、2015年11月に不動産×ITの事業展開する株式会社VSbiasを創業。テクノロジーの力で空間資産を解明・最大化させることをミッションとする。20167 同社を株式会社メタップスに事業売却し、最年少子会社社長として事業を推進している。

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